2024 年 6 月 11 日から 15 日(日本時間)の期間に WWDC24 が開催されました。
今年は、Apple Intelligence や Apple Vision Pro の国内発売などが大きな話題となりました。
現地の Special event に参加してきましたので、たなたつのラフなレポートをお届けします!
WWDC とは
WWDC(Worldwide Developers Conference)は、Apple が毎年開催する開発者向けのカンファレンスです。 新しい OS、開発ツールの発表や、Apple のエンジニアやデザイナーに質問ができる Lab などが行われます。
コロナ以降、セッションはすぐにオンラインで視聴できるようになり、今年は YouTube にもすぐに公開されるようになったため、YouTube の機械翻訳であれば日本語字幕でもすぐにセッションが見られるようになり、日本のエンジニアにも優しくなってきています。
準備編
同じ会社の人たちでの出張のため、飛行機の日程などをあわせて予約しました。
宿は Airbnbで、一軒家を借りました。
一軒家を借りると、いろんな打ち合わせをしたり、大きなテレビでみんなでセッション動画を見たり、荷物を減らしたりなどができて便利です。
服は 3 日分だけ持っていき、洗濯しまくりました。事前に洗濯機や乾燥機、タオルなどがあるのかを確認しておくと良いです。


現金を使うことは通常ないです。数年前に両替したドルを少しだけ持っていきましたが、結局使いませんでした。Apple Pay で大体いけます。
ホテルでチップを払いたい場合はちょっと持っていくとよいですが、レストランなどはチップも Apple Pay で OK。
Apple Pay に紐づいてるクレカがもし現地で使えなかった時に詰むので、初めての場合はいくつか登録しておくと安心です。
Uber や Lyft などは日本からでも登録できるので先にやっておくと楽です。
eSIM は【T-Mobile 純正品】eSIM 版 アメリカ SIM【使い放題】 tabitsuにしました。
特にめちゃめちゃ早くはないですが、テザリングもできて特にトラブルもありませんでした。地下など、たまに繋がりにくい時はあります。
WWDC の会場にはもちろん Wi-Fi があって、結構早いので会場では特にネットに困ることはないと思います。
9 時間ほどの長いフライトの中で暇にならないように何かオフラインコンテンツを持っていくとよいです。(機内で映画見れたりはしますが)
自分は YouTube Premium でオフラインダウンロードしておいたり、LINE マンガで「ダイヤモンドの功罪」等をダウンロードしたりしてました。帰りはセッション動画を見るとえらい。
現地編
Day 0: Welcome Reception
6 月 9 日 (日) の 15 時から 19 時に Apple Infinite Loop Campus で「Welcome Reception」がありました。
— たなたつ (@tattn_dev) June 10, 2024
長蛇の列を待つと、テンションの高い Apple のスタッフたちが出迎えてくれ、WWDC の入場に必要なバッジやグッズなどが受け取れます。


中ではフリーな飲食が提供されており、いろいろな Apple コミュニティの方々や Apple 社員の方々と話したりできました。



Day 1: Keynote / Events at Apple Park
最前列を狙っていたため、6:30 頃に Visitor Center に到着しましたが、先頭集団に入れました。 コミケみたいに秩序よく並んではなく、雰囲気で並んでる感じ。
先頭集団は体感 3 割くらい日本人で、日本の Developer のやる気を感じました。
途中、ドーナツやコーヒーが配られたので、空腹の心配はなく、寒さ対策等をしておけば OK。
頑張れば最前列いけそう、ドーナツくれた #wwdc pic.twitter.com/lfAOVDkgtV
— たなたつ (@tattn_dev) June 10, 2024
8:00 前くらいに列が動き始め、「Dub-Dub」「DC」と叫びながら会場に向かいました。
ただ、鞄の中にいろんなデバイスが散りばっていたので、途中のセキュリティチェックで時間を取られてしまいました。サクッとデバイスを取り出せるようにしておくとよいです。
それでも、かなり前の方に座れました。前 3 列は Enterprise 席 (サム・アルトマンなどの企業の偉い人が座る席) でしたが、5 列目に座れました。
席を確保できたら、Apple Park Caffè Macs で朝食を食べたり、Extended Tokyo 2024のイベントの現地中継に参加したりしました。
#wwdc ご飯! pic.twitter.com/WU74j81AkS
— たなたつ (@tattn_dev) June 10, 2024
日向だと長袖暑くて、日陰だと半袖寒い絶妙な気温と日光☀️ #wwdc pic.twitter.com/P0V2msC3ot
— たなたつ (@tattn_dev) June 10, 2024
Keynote を現地で見るのは 2019 年ぶりで、めっちゃテンションが上りました。Apple Vision Pro の日本での発売、Apple Intelligence、Swift Assistなどの新機能が発表され、やっていかねばという気持ちになりました。
自分が気になったことなどは最後の所感に書きます。
Keynote が終わると、ランチタイム。チキン料理を食べながら、有線ダウンロードブースで Xcode 16 beta をダウンロードして、アプリがビルドできるかを試したりしていました。
その後、Platforms State of the Union のセッションを見て、技術的な新トピックを確認しました。セッションを見ながら Wi-Fi で iOS 18 beta を入れてみましたが、Apple の Wi-Fi が早かったので、サクッとダウンロードとインストールができました。
それ以降は、名物の虹色の Apple Park Inner Ringを見に行ったり、In-person labsや事前に予約したDesign Labに行って、Apple のエンジニアやデザイナーにたくさん質問をぶつけました。



失敗したのは日光対策です。前回の参加は San Jose McEnery Convention Center で屋内だったので、日焼け止めくらいしか持って行きませんでした。
日光に当たりすぎて体調を崩してしまったので、もしまた同じ場所で参加できる機会があれば、水をたくさん飲むようにしたり、帽子や薄い長袖を持っていくようにします。
Special developer activities
翌日、Apple Developer Center Cupertino という場所で、1 時間の特別なセッションと懇親会がありました。
内容は Apple Intelligence 推しで、App Intents を適切に実装して、アプリの機能をいい感じにシステムに統合していこうというものでした。
かなり推していたので、重要度の高さを感じます。
途中、開発者とデザイナーのシュールな劇があったり、Create ML で作ったモデルを入れた Apple Vision Pro のアプリのデモを見せてもらったりして、面白かったです。



所感
WWDC の現地イベント、めちゃめちゃ楽しかったです! ホスピタリティが高く、みんなの熱量で開発のモチベを上げてくれると再認識しました!
発表内容としては、Apple Intelligence が今年のイチオシという感じでしたが、日本語対応は来年以降で、対応端末は A17 Pro or M1 以降のデバイスのため、iPhone 15 でも動かない (iPhone 15 Pro は動く) 状況なので、準備の年という印象でした。
万能のようにも見える AI をどう活用していくかという時代にとって、iOS アプリのような何かに特化したシンプルなアプリ単体では厳しくなってきました。
App Intents を活用し、複数のアプリを AI に組み合わさせて、機能を提供することが今求められています。
そのような状況の中で、既存のアプリはどうやってビジネスを維持していくのか気になります。
Apple Review Guideline の 4.10によって、OS に内蔵されている機能自体での収益化ができないため、App Intents 自体の提供で収益化することはできません。広告や既存のアプリ内課金機能ではない、AI 時代の新しい収益化方法を Apple が提供してくれることをとても期待しています。
開発者としては、ホーム画面やコントロールなど、カスタマイズ性が増した iOS 18にどういう機能が必要か、Genmoji や Image Playground などの AI 機能をどう活用していくか、日本市場での Apple Vision Proは今後どうなっていくのかなど、気になることがたくさんあるので、動向をウォッチしていきたいです。
とにかく楽しかったので、また参加できる機会が来ることを祈ってます!
おわりに
下記のイベントで、WWDC24 についてなにか話しますので、興味があればぜひ!